まいにち、なっちゃん。

だいたい、まいにち、だいばくしょう。

あの子は早稲田大学へ行った。その3

5年かけて高校を卒業したあたし

2個下のあの子は一緒に卒業式を迎えた


あの子は地元を離れ
東京へ行くことに

そんなあの子にあたしは

「道に迷った時は、上を向いて歩くんだよ」

と、アドバイスをした




それからしばらく経ち
帰省した時だかあたしがたまたま東京へ行った時だか
会って話す機会があった

その時にあの子は


なっちゃん先輩の言葉、感動しました!
人生に迷った時こそ
上を向いて生きていけ、って言ってくれて」

と、目をキラキラ輝かせながら言ってくれた



けど


けどね



あたしはただ
東京は上を見上げれば看板がいっぱいあるから
迷子にならないよ、って意味でのアドバイスのアレのアレで、、、

でも、とりあえず、「まぁね」
と返しておいた


頭が良い子にアドバイスすると
勝手に名言風にしてくれるから助かる、助かる




今から何年前か忘れたけれど
犬の散歩してたら、たまたまその子も散歩してて
おー!って話したのが最後
それすら何年ぶりだ?って感じだったのだが

すればするほど勉強というものはとてもとても楽しくなってくるらしく
学校の先生になるつもりだったけど
自分はもっと勉強したいから、大学院に進んで、いずれは学者になるつもりです、と言っていた

もはやスケールがあたしと違い過ぎてなんかイマイチよく分からなんだですが笑


いつか本やテレビであの子を見る日がもしかしたら来るのでしょうか

あたしの思い出はほとんど高校の時のものだけど
あの子はいい子だった


これから先どんな人になっていくか
今現在もどんな人になっているか
正直分からないのだけど

思えばそんな人がいっぱいる

そんな、あの子やあの子やあの子がいっぱいいる


時が経つというのは不思議だ



何年経ってもあの子はあの子

あたしはこの感覚が好きだな

少し寂しい気持ちもあるけれど
その寂しさも含めて好きだな


間違いなくそこにあたしもいるものね