まいにち、なっちゃん。

だいたい、まいにち、だいばくしょう。

そろそろあの子の誕生日。

ふと

数年前に海の事故で亡くなった親友のことを考えてしまう今日この頃


そうかー、そろそろあの子の誕生日だからかなぁ…





彼女とは、中学と高校が同じで

卒業してからもめっちゃくちゃ遊びました

人生で一番遊んだのは間違いなくあの子だなぁ


同じ歳だけど、すごくしっかりしてて姉御肌だったので、なんでも話したし、なんでも聞いてくれました

いつだってお姉ちゃんみたいで

彼女はしばらく東京に住んでいたので、高速バスで良く泊まりに行って

"今度はここ行きたい!"

"このお店まで連れてって!"

と、お願いして色んなところへ連れてってくれました


すごーく痩せているのにめちゃくちゃ食べる子で、ファミレス行ったら定食とパスタ頼むし

ハンバーガーも3個ぐらい食べちゃうの

ケンタッキーフライドチキンも大好きだった

それも3個ぐらい食べちゃうの




あたしにとって、あの子は、とても特別な存在でした



でも、段々と歳を重ねて

あたしの中で勝手になのだけど、彼女に対する考え方が変わってきてしまい

距離を置くようになってました


悪口も言いました

色んな嫉妬の感情も抱きました



そんな自分にずっとモヤモヤしていて

意を決してまた会おう!

と、心に決め

プレゼントを贈ることにしたのです


「中身は、秘密だよ!もうすぐ届くからね!」


と、連絡をし

彼女はそれはそれは喜んでくれました

素直な気持ちを綴った手紙も入れました

そして、久しぶりに会おうね、と

やっとあの頃の自分に戻れた気がして、とても幸せでした



でも、彼女は、そう話した次の日に海で溺れて亡くなりました



プレゼントの中身も、あたしの想い も、知らないまま




それからはもう寝込むぐらい泣きました

泣き続けていたので、あまり思い出したくないな

当時心の支えだった愛犬は、とても心配そうな顔であたしの顔をよく覗き込んできました



彼女は結婚の約束をしていました

とても素晴らしい男の人で

その人が

なっちゃんに会いたいっていつも泣いていました。今きっとホッとしてると思います」

と、あたしに言いました



ゴミちゃん、あのね、あのね


あたしね、羨ましかったんだよ


ゴミちゃんが素敵な人と結婚するの


あたし、そん時ひとりぼっちだったから



ゴミちゃんと彼は遠距離恋愛をしていたので

あたしは写真立てを贈ったのです


ゴミちゃんはね

サバサバしててクールで大人っぽいけれど

子供っぽいとこ、意外とピュアで純粋なだったからね

だからねきっと、彼の写真を飾ってくれるって、そしてそれを眺めて笑顔になるのも知ってたんだよ


あたし、知ってたんだよ




死んじゃうなんてずるい


ずーっと思ってました、思ってます


一生一緒だと思ってたから


そんな永い人生の今はほんの一部で


会いたくなったり


会いたくなくなったり


するのかな、って


でも、そうやって一生あたしの中の何処かにいるんだろうなぁ、って


思ってた


思ってたんだよ







ゴミちゃん、ゴミちゃん

何処行ったの

何処行っちゃったの


あなたの目には今何かが見えてますか


会いたいね、会いたいよ



夏がくるよ、ゴミちゃん